ものがたり
家にも学校にも居場所を見つけられない高校生の宮斗。ある日、彼の前に風変わりな一人の青年が現れ、彼に話しかける。「なんしとん?」
夏休み、宮斗は母の勧めでおばあちゃんが暮らす父の故郷伊勢へ向かう。その車中で再び青年に話しかけられる。自分も故郷の伊勢に行くという彼は自分の名前を「浩三」と名乗る。
久しぶりに再会するおばあちゃん、伊勢で出会った温かい家族、そして浩三との出会いの中で、宮斗の心は少しずつほぐれ、変わっていく……。
作品のポイント
「生きるとは何か」を問うストレートなテーマながら、浩三の飄々としたキャラクターと、人情味溢れる伊勢の人々とのユーモラスなやりとりがテンポ良く笑いを誘います。
また、8脚の椅子のみで多場面を表現する舞台は、観客の想像力を刺激します。
大切な人との出会いと別れ、困難と向き合う勇気…、観ている中高生は主人公と自分自身を重ね合わせ、一緒になって「楽しく生きること」を探し始めます。